エンジニアを名乗るなら博士課程を修了しろ
あえて挑発的なタイトルをつけてみた(^^ゞ
どうも、.vimrcの本文が2行になり、Vimmer初心者を脱却した新井です。
大阪大学に入学して約一ヶ月経ちまして、そろそろ近況報告でもするのかと思いきやポエムを書きます(近況報告も後日書くつもりです)。
夏のITベンチャーのインターンの申し込みをしたり、極めて優秀な先輩に会ったり、同期の編入生にスキルで劣っていて悲しい気持ちになったり、とにかく色々な出来事があったので、自分の中での考え方を一旦整理しようかと思いました。
B3の分際で偉そうに、と思われそう笑
タイトルについて
先日お会いした極めて優秀な先輩が、シリコンバレーに行って気付いたことを話してくれました。
シリコンバレーでは、エンジニアの意向がモノを言う。
日本では、ジョブズやザッカーバーグなど、若くして起業した人の美談が多いが、アメリカで成功している起業家は基本的に40代以上で、博士課程を出ている人が多い。
とのことでした。博士課程を出るというのが割と重要みたいで、この分野の専門家であるという証拠として博士号を取得しているというのが周りから認められるファーストステップらしいです。
この話を聞いて感銘を受けました。エンジニアを名乗るなら、技術だけではなく、真剣に学問を修めるべきだということです。刺さりますね。心に。はい。
日本のITベンチャーとエンジニアと学生
日本ではそんなことないですね。学位を持っていなくてもエンジニアを自称できますし(特にIT系)、最近のIT企業も即戦力を求めているような気がします(特にIT系)。
しかし最近になって、IT企業の即戦力を求める姿勢はどうなんだろうか。。。と、ITベンチャーのインターンに応募しながら思いました。
ITベンチャーのエンジニアって聞くと、私の中ではかなり優秀なイメージです。そしてインターン生もやっぱり優秀なんですね。「〇〇社のインターンに参加してきました」みたいなブログを見て、その人のGitHubを見て、自分のGitHubと見比べて、とっても落ち込みます。私みたいな凡人は、学校の勉強で精一杯、プログラムを書くのもとっても遅いというのに、なぜ他の人はあれだけコミットできるのか。。。
最近の就活ではGitHubのリンクを提出することも多いですから、そのリポジトリやコミット数でその学生を評価しているのでしょう。なんなら、学生時代の成績よりも重視されているのではないでしょうか。それなら、学校の勉強はほどほどにして、たくさんコミットした方が素晴らしいIT企業に受かるのでは?
と思ったところで、このような就活形態の危うさに気付きました。
すぐに役に立つものは、すぐに役に立たなくなる
ベタではありますが、僕の大好きな言葉です。
ITは特に変化の早い分野ですから、今年学んだ技術が来年役に立たなくなるとか、割とあり得るのではないでしょうか。
例えば、最近はWebアプリがデスクトップ、ネイティブアプリを駆逐してますよね。つまり、ちょっと前まではブームだったネイティブアプリ開発が、今後役に立たなくなる可能性があるわけです。
そこで、このような変化の激しい世界にこそ、すぐには役に立たない基礎の部分や学問が必要になると思うのです。IT企業は、今流行りのフレームワークを使って今流行りの技術を実装することに夢中になるあまり学業を疎かにした学生よりも、大学でしっかりと教養と素養を身につけ、研究に打ち込んだ学生を採用すべきなんじゃないでしょうか。フレームワークなんか、会社で研修して教えてあげればいいのです。
学生の本分は勉強
そういう意味で、「学生の本分は勉強」というのは深い言葉だなあと思うわけです。社会人になったらなかなか学問を真面目にやる暇がないですから、学生のうちに打ち込むべきものだということですね。それにしても、昔から語り継がれてきた言葉は枯れませんね。含蓄が違います。
ふと本棚をみると、手前にはオライリーの「Docker」、その奥に東大出版の「赤い統計の本」と小出昭一郎の「物理学」がありました。これから読みます、これから。
高専生は塾講師のアルバイトができるか
個別塾講師のアルバイトを始めて約半年が経ちました。
編入試験に合格してから、かねてからやってみたかった塾講師のバイトを始めました。始めてから半年が経とうとしているので、高専生が塾バイトをすることについて記事を書きたいと思います。
高専生が中高生を教えることはできる?
結論:高専生が個別塾の塾講師として働くのは、オススメしません!
そう考える2つの理由を説明していきます。
大学受験の知識がない
高専生は一般的に大学受験を受けません。ですので、生徒や保護者から大学選びや受験科目についての相談を受けたときに慌ててしまいます。塾講師をやっているのに、「大学入試したことありません」なんて口が裂けても言えません。。。
それ以上に深刻なのは、大学入試のための勉強法や効果的な教材を一切知らないことです。私が塾講師を始めた頃の知識レベルは「センター試験って何?」「チャート式問題集ってよく聞くけど簡単?」など酷い有様でした。他の講師に相談しまくってましたね。
学ぶ内容が高校生と異なる
容易に想像がつくと思いますが、高校生とはカリキュラムが全く異なります。数学では、高専生は編入試験を経験すれば微積、線形代数は無敵です。が、整数や図形、確率などは自信がない、又はそもそも習ってないのです。
生徒「先生、チェバ・メネラウスのt」
私「他の問題やってみよっか〜 (^^)」
高専生で塾講師やってる人、このやり取りに共感していただけるのではないだろうか。
まとめ
結論:やはりオススメ出来ません!私の個別塾は大手の進学塾でしたので、特に苦しかったですね。
しかし、大学受験の知識も高校生とのカリキュラムも、自分が勉強すればその差を埋められます。また、中学生やそれほどレベルの高くない高校生に対しては、確実に対応できるはずです。あとは、自分が過去に通っていた塾などは、事情を説明するとわかってくれる可能性が高いです。ですので、勉強し続けられる自信がある、教育に興味がある高専生はチャレンジする価値があると思います。
それではこの辺で〜。
ドップラー効果の視覚的理解
ドップラー効果のアニメーション
寝屋川を泳ぐ鴨を見てたら、鴨が池を泳ぐ時の波紋(球面波)は、ドップラー効果の視覚的理解に役立つのではないかということを思いついた
— あらぴー (@txtbokwrm) 2017年11月6日
こんにちは、お久しぶりです。
ドップラー効果というのは、波動の現象の一つで、波源または観測者が動くと、その周波数が静止系でのそれに対して変化するというものです。
ドップラー効果の例として、よく救急車の例が挙げられますね。救急車が近づいてくるとき、サイレンの音が高く聞こえて、遠ざかる時は低く聞こえるアレです。
今回は、シミュレーションの勉強も兼ねて、そのアニメーションを作ってみました!
波源(アニメーション中の小さな四角)が動いている時、波源の進行方向では球面波の間隔が狭くなっていて、波源の後ろでは球面波の間隔が広くなっています。つまり、小さな四角を救急車だと仮定すると、救急車の前では音は高く聞こえ、後ろでは低く聞こえます。これこそがドップラー効果の原理です。
なんだただのドップラー効果の原理図じゃないか、と思った方もいらっしゃるかもしれません。
おっしゃる通りです。。。
しかし、より直感的に理解するための例えを考えました!
音の波と水面の波紋を同一視
このままですとなんの変哲も無いドップラー効果の原理図です。
ここで、上のアニメーションにおける小さな四角を、
池を泳ぐ鴨として考えてみてください。
音は目に見えない波なので、救急車から出る球面波の様子を想像することは難しいですが、鴨が池を泳いでいる時の波紋は想像しやすいのではないでしょうか。
もし私がこの池に身を沈めていたとすれば、鴨の前では波を頻繁に感じるはずです。音が高く聞こえる理由と全く同じですね。
終わりに
私がふと思ったことを記事にしてみました。ドップラー効果の原理図を見ても現象がイメージできない、といった人の助けになれば嬉しいです。
このアニメーションはHTML5 + JavaScriptで作りました!
こちらの記事を参考にさせていただきました。ありがとうございます。
大学編入のための線形代数について
高専生と線形代数
高専生の皆さん、「線形」、「線形代数」という言葉の意味を知ってますか?
「線形」という字は、「線型」の簡略化バージョンです。つまり、「線のカタチ」ではなくて「線のモデル」です。
「線形代数」とは、単にベクトルや行列を扱う分野ではなくて、関数や微積分や多項式など、線形性と呼ばれる性質を満たす全てのものに適用することができる代数学の基本です。
「直線しか扱わないとか雑魚かよ」と思うかもしれませんが、小学生から高専5年までに学んできた数学に関しては、ほとんどが線形性を満たすものです。だからこれらは線形代数の理論の範疇です。
つまり、線形代数の理解なくして工学の理解はできないわけです。
重要ですね、うん。
( 数学初心者なので間違いがあればコメントで教えてくださいm(_ _)m )
編入試験問題としての線形代数
私は受験生のとき、正直線形代数は得意分野で、いつも得点源でした。
しかし同時に、「過去問特訓の範囲外から出題されたらどうしよう」と不安に思っていました。
私の高専では線形代数の授業がありましたが、ユニタリー空間(複素数の行列・ベクトル)やジョルダン標準形(対角化の一般化)はやっていませんでしたので、独学で勉強するか非常に悩みました。まあやりませんでしたが。笑
しかし同じような悩みを抱えた受験生がいらっしゃるのではないかと思い、今日はある本の書評を書きたいと思います。
それがこちら。
齋藤正彦の「線型代数入門」
構成としては、次のようになっています。
1章 平面及び空間のベクトル
2章 行列
3章 行列式
4章 線型空間
6章 単因子およびジョルダンの標準形
7章 ベクトルおよび行列の解析的取扱い
附録
1章
軽く読みました。
2章
こちらも軽く読みました。
行列の基本変形は、ある行列をかけることに相当するということが納得できます。特に、行基本変形は左からある行列をかけることに等しい。掃き出し法とはそういうことだったのか、と目からウロコでした。
3章 行列式
「行列式ってこんなに抽象的な議論が必要なのか...?」と驚きました。余因子展開やクラメルの公式が理解できます。
4章 線型空間
線形空間と基底について。この章で基底や基底の変換という考え方に慣れましょう。
5章 固有値と固有ベクトル
線形代数の理論の集大成とも呼ぶべき対角化。固有値・固有ベクトルに関しては、理論よりも直感的な理解の方が必要ではないかと、個人的には思います(私は工学系なので笑)。
正規変換のスペクトル分解という概念は初めて知りました。フーリエ変換の基礎理論でしょうね。ということは無限次元でも定義されるのか...
また、二次形式についても説明されています。あまり応用例が思いつきませんが...
6章 単因子およびジョルダンの標準形
飛ばしました。
7章 ベクトルおよび行列の解析的取扱い
行列の指数関数の重要性がわかります。あとはノルムや非負行列について。ノルムの理論なんかは数学っぽいですね。
所感
難しい!
私は数学書初心者なので、読むのに2, 3週間かかりました。
しかも演習問題が難しかった、、、。全然解けません。笑
齋藤正彦の「線型代数入門」は編入に必要か
結論:多くの人にとっては不要です。
色んな勉強方法があるので一概には言えませんが、私みたいな、受験勉強は効率重視と考えている人間にとっては不要です。ひたすら演習を繰り返したほうが効率は良いです。
ただ、中には演習よりも本質を学びたいという編入受験生もいるので、そういった人たちにはお勧めできます。
編入試験が終わったらみんな読もうね!!!
高専からの大阪大学編入(まとめ)
高専から阪大に編入するために
これまでだらだらと日記のように体験談を書いてきましたが、結局受験生の最大の関心事は「何を勉強すれば受かるのか」ですよね。この記事が編入試験で悩んでいる受験生の助けになればと思います。
編入体験談:
阪大基礎工学部情報科学科(計算機・ソフトウェア)を目指す人へ
勉強法
これらの問題集・参考書をこなしましょう。3周ずつするのがオススメ。
英語
-
適当な単語帳(DUOとか)
余裕がある人はこれも
英語に苦手意識がある人はまずこれを
数学
余裕がある人はこれも
上の4つをよく勉強すれば合格するだけの実力がつくと思います。
物理(力学・電磁気学)
基礎からやりたい人は
物理は、数式の持つ意味と次元を考えながら演習すべし。
専門科目(アルゴリズム・論理回路・アセンブリ言語)
論理回路は、Mealy型とMoore型の順序機械について説明されていればなんでも良いです。アルゴリズム・アセンブラはトレースを素早くできるようにしましょう。
ポイント
他の旧帝大と違い、高専での成績がそれほど良くなくても、当日の出来が良ければ合格する可能性があります。また、点数の割合がおそらく 英語<数学,専門 なので英語が苦手な高専生にもチャンスがあります。
阪大工学部電子情報工学科を目指す人へ
勉強法
英語
基礎工と同じ
数学
基礎工と同じ。確率の勉強は自己判断でお願いします。
物理(力学・熱力学・波動・電磁気学)
電気系・情報系の高専生は熱力学を独学することになると思います。まずは優しい入門書で全体の流れを感じ取り、それから演習を通して理解しましょう。
また、電磁気学は他の科目に比べて過去問が役に立ちます。積極的に過去問を解いて傾向をつかむと良いです。
ポイント
基礎工とは対照的に、高専での成績の配分が重いです。1年生の時から学校のテスト勉強を真剣に。
今後も例年通りであれば試験日は8月後半なので、編入試験としてはかなり遅いです。4年生の夏休みからしっかりと勉強すればスケジュール的にかなり余裕が生まれるので、積極的に滑り止めを受験しましょう。
編入試験受験生に向けてアドバイス
ありきたりなことを書いてもしょうがないのでありきたりでないことを。
学力試験を恐れないで
大学によっては推薦制度が用意されています。推薦って魅力的ですよね。落ちる可能性が低いですし。
しかし、推薦が用意されているからその大学を選ぶというのではなく、自分が本当にやりたいことができる大学を選んで欲しいと思います。学力試験を選んで、たとえ残念な結果になったとしても、得るものは多いです。
編入の勉強はやることが限られているので、途中でやることがなくなる
これは私だけではなく、基礎工の機械に合格した人も同じようなことを言ってました。だから、併願校をきちんと考えましょう。阪大レベルの高専生なら、英語さえできれば東大にも挑戦してほしいと思います。私も東大受ければよかった、、、。
受験する大学の先輩とつながろう
これ重要です。編入試験について色々アドバイスをもらえますし、大学に入ってからも困ったことがあれば相談することができます。
最後に
私のTwitterです。
さっそく編入体験談を二つ書いた
— あらい (@txtbokwrm) 2017年8月26日
私でよければ相談に乗ります。私も先輩にお世話になったので遠慮なく♪ 阪大編入関連なら力になれると思います!
最後まで見ていただきありがとうございました。
追記
もし気になったら購読していただけると嬉しいです。
高専からの 大阪大学工学部 編入体験談
阪大工学部の編入試験にも合格しました。
お久しぶりです。工学部の方の体験談も書いていきますよー。
基礎工学部編>
基礎工学部合格後
とにかくやる気が出ない。
基礎工学部に合格したあと、僕は屍のように夏休みを浪費していました(私の高専では夏休みが7月後半〜8月末)。お気づきの方もいらっしゃると思いますが、このブログを初めて基礎工学部の体験談を投稿したのは7月、つまり工学部の編入試験前です。それほどやる気が出なかったのです。
とりあえず何もしないわけには行かないので、基礎工の勉強のために忘れていた複素関数、熱力学などの演習をしていました。
8月
新しい演習書に手を出してみました。
勉強にはなりましたが必須かどうかと言われると微妙。
あとはこれまでやった参考書の復習をすることにしました。
勉強時間は平均5~6時間。
学力試験当日
そして迎えた試験当日。前日は無駄にぐっすり眠れました。専門科目の選択は物理、電磁気です。
英語
基本的に例年通り。長文問題では記述の問題が増えていたような気が。長文はやはり後回しにすべきですね。出来は6~7割。
数学
問題用紙が配られたとき、裏面から「正規分布表」が透けて見えてパニックに。基礎工で確率は勉強していたものの、正規分布までは対策していませんでした。
大問1:3次正方行列の固有多項式をλの関数とみた時のその極値。
先ほどのパニックのせいか、固有多項式の展開をミスしてしまいました。おそらくこの大問は全滅。それでも合格したということは、問題を解く過程を評価してもらえたのかな。
前者は簡単。後者はu(x) = xyと置くタイプ。出来は10割。
大問3:複素関数。曲線y=x^2に沿った線積分、ローラン展開。
ローラン展開もっと真面目に対策すればよかった、、、。出来は6割。
確率統計は学校の授業で少しやっていたので、記憶を元に解きました。出来は5割。
大問1のショックが大きかったです。数学が終わるとお昼休みでしたが、試験室にいると気が滅入りそうだったのでキャンパス内を散歩していました。そのおかげでだいぶ落ち着くことができました。試験がダメだと思っても、くよくよせずに気分転換して次の科目に備えましょう!!
物理
力学:質点を斜面に置き、斜面の下にあるバネ振り子と衝突させる問題。
簡単でした。高校生でも解けます。
熱力学:気体分子運動論とピストン。
カルノーサイクルばっかり対策していたので面食らいましたが、記憶を頼りに回答しました。
電磁気
静電場:各面がそれぞれ+Qと-Qに帯電している薄い平板が作る電場。
途中、式がややこしくなるところがありましたが、基本問題がほとんど。9割。
静磁場:有限長の導線が作る磁場。正多角形状の導線が作る磁場。
それほど難しくなかった。出来は10割。
とにかく数学が心配でした。しかし、気持ちを切り替えて専門科目で健闘できたと思います。
面接試験当日
聞かれたこととその回答についてだけ書きます。
試験の出来
→ 数学で計算ミスをしてしまいました。全体的に時間が足りなかった気がします。
志望動機
→ 興味のある研究室があるから。一つの研究テーマを取り上げて、どこが面白いと感じたかということも述べました。
総合工学システム学科とは
→ 私の高専の制度。1、2年は学年共通のカリキュラムで、 3年から専門のコースに配属されます。
将来どんな仕事に就きたいか
→ 大学院に進学した後就職して、研究職などに就きたいです。
卒業研究何やってるの
→ テーマと内容を具体的に説明。新規性や提案手法の問題点について突っ込まれました。こわかった。
所要時間8分。面接時間が短かった上に、面接の雰囲気が和やかではなかったため正直落ちたと思いました。
結果・総評
第一志望であった電子情報工学科 情報通信工学科目に合格できました。
電子情報工学科の受験者は約40人。電気電子の合格者が5人。情報通信の合格者が3人。それなりの倍率ですね。
今回の番狂わせは間違いなく数学の確率統計でしょうね(Twitterも荒れてました)。今後も出題される可能性があるので、来年度からの受験生は対策しておきましょう!我々の屍を超えてゆけ。
追記
もし気になったら購読していただけると嬉しいです。
高専からの大阪大学基礎工学部編入体験談 (2)
前回の記事です。
試験前日
良い緊張感だ。(ドヤ
しかしここで不眠症が発動し、3時間くらい眠れずにのたうちまわっていました。睡眠時間は4時間くらい。
学力試験当日
最高に気分が悪かったけど、時間通りに起きて電車に乗り、無事30分前に阪大豊中キャンパスに到着。死ぬほど暑かったので、学食に行って優雅に魔剤を飲んでいました。
...しかしこれが良くなかった...
受験者数は大体60人くらいでした。私の受験する情報科学科ソフトウェア科学コース(受験番号900番代)の受験生は6人で、計算機科学コース受験者はいませんでした。
英語
いつもの変な英作文。「幸福とは何か」についての長文。普通の英文和訳。
基礎工の長文では、よく指示語が問われます。ぱっと見てもわからないですが、とりあえず書き出してみると意外にわかることが多いです。出来は7割。
魔剤でカフェインを摂取したにもかかわらず頭が冴えない。嫌な予感がし始める。
数学
謎の微分方程式。線型独立の証明。変な確率の問題。
詳しくは過去問を取り寄せてみてください。出来は10割・10割・6割。計算ミスしていなければ。
1時間が経過したあたりから体調が悪くなり始める。ひどい腹痛、倦怠感でした。おそらく原因は寝不足+空腹時の魔剤です。最後の30分はぼーっとしてました。
物理・専門
物理は力学と電磁気学を選択。ある角速度で回転している球を粗い床に置く問題と、円形コイルが中心軸上に作る磁場と、それと等価な磁気モーメントの問題が出題されました。力学は10割。しかし磁気モーメントは一切対策しておらず、電磁気の出来は5割。それでも粘って自分の考えを回答用紙に書きました。これ大事です。
専門科目は、文字列検索のアルゴリズム、ある文字列パターンを食わせると出力が1になるMoore型順序機械の設計、掛け算をアセンブリ言語で実現するという問題でした。過去の傾向をぶっ壊してきましたが、計算機の気持ちになって考えれば簡単でした。ミスがなければ10割・10割・10割じゃないかな。
その夜も眠れず、次の日。
面接試験当日
スーツ暑い。靴擦れが痛い。
学力試験で頭がいっぱいだった私は面接で言うことすら決めていませんでした。前日に考えたセリフを必死で覚えました。付け焼き刃すぎる。
面接は、情報科学科の教授15人vs私。こわい。でも優しそうな教授が主に質問をしてくれました。
聞かれた内容と答えた内容:
- 志望動機 → 情報科学を深く学びたい、ある教授の研究に興味がある
- なぜ計算機コースではなくソフトウェア科学コースを志望したか → 基礎研究よりも応用研究に興味があり、計算機よりもソフトの方が応用のイメージだから
- 試験の出来 → 磁気モーメントなんて対策していませんでした(半ギレ)
- 併願状況 → 阪大の工学部が第一志望です
- なんで阪大工学部が第一志望なの? → より興味のある研究があるので
- 院に進むの? → 進みます
- 院に進学した後は? → メーカーやSIerなどの研究職・技術職に就職
とまあこんな感じ。かなり緊張してしまいました。時間は15分くらい。
合格発表
17時に発表予定とあったのに16時58分に貼り出すと言う姑息なフェイントを仕掛けてきました。結果は合格。
驚くべきことに、ソフトウェア科学コースの合格者が一人でした。計算機はもちろん0なので、情報科学科(数理システムを除いて)の合格者は私だけということになります。あれだけ面接で滑り止めですよ感を出してたのに。
私の基礎工の受験体験談は以上です。最後まで見ていただきありがとうございました。自分でもあまりに長すぎるなあと思うので要約verをまた書こうと思います。