教科書の虫

すぐに役に立つことは,すぐに役に立たなくなります.

エンジニアを名乗るなら博士課程を修了しろ

 

あえて挑発的なタイトルをつけてみた(^^ゞ

どうも、.vimrcの本文が2行になり、Vimmer初心者を脱却した新井です。

f:id:txtbokwrm:20180502212451p:plain

大阪大学に入学して約一ヶ月経ちまして、そろそろ近況報告でもするのかと思いきやポエムを書きます(近況報告も後日書くつもりです)。

夏のITベンチャーインターンの申し込みをしたり、極めて優秀な先輩に会ったり、同期の編入生にスキルで劣っていて悲しい気持ちになったり、とにかく色々な出来事があったので、自分の中での考え方を一旦整理しようかと思いました。

B3の分際で偉そうに、と思われそう笑

 

タイトルについて

先日お会いした極めて優秀な先輩が、シリコンバレーに行って気付いたことを話してくれました。

シリコンバレーでは、エンジニアの意向がモノを言う。

日本では、ジョブズザッカーバーグなど、若くして起業した人の美談が多いが、アメリカで成功している起業家は基本的に40代以上で、博士課程を出ている人が多い。

とのことでした。博士課程を出るというのが割と重要みたいで、この分野の専門家であるという証拠として博士号を取得しているというのが周りから認められるファーストステップらしいです。

この話を聞いて感銘を受けました。エンジニアを名乗るなら、技術だけではなく、真剣に学問を修めるべきだということです。刺さりますね。心に。はい。

 

日本のITベンチャーとエンジニアと学生

日本ではそんなことないですね。学位を持っていなくてもエンジニアを自称できますし(特にIT系)、最近のIT企業も即戦力を求めているような気がします(特にIT系)。

しかし最近になって、IT企業の即戦力を求める姿勢はどうなんだろうか。。。と、ITベンチャーインターンに応募しながら思いました。

ITベンチャーのエンジニアって聞くと、私の中ではかなり優秀なイメージです。そしてインターン生もやっぱり優秀なんですね。「〇〇社のインターンに参加してきました」みたいなブログを見て、その人のGitHubを見て、自分のGitHubと見比べて、とっても落ち込みます。私みたいな凡人は、学校の勉強で精一杯、プログラムを書くのもとっても遅いというのに、なぜ他の人はあれだけコミットできるのか。。。

f:id:txtbokwrm:20180502212810p:plain

最近の就活ではGitHubのリンクを提出することも多いですから、そのリポジトリやコミット数でその学生を評価しているのでしょう。なんなら、学生時代の成績よりも重視されているのではないでしょうか。それなら、学校の勉強はほどほどにして、たくさんコミットした方が素晴らしいIT企業に受かるのでは?

と思ったところで、このような就活形態の危うさに気付きました。

 

すぐに役に立つものは、すぐに役に立たなくなる

ベタではありますが、僕の大好きな言葉です。

ITは特に変化の早い分野ですから、今年学んだ技術が来年役に立たなくなるとか、割とあり得るのではないでしょうか。

例えば、最近はWebアプリがデスクトップ、ネイティブアプリを駆逐してますよね。つまり、ちょっと前まではブームだったネイティブアプリ開発が、今後役に立たなくなる可能性があるわけです。

そこで、このような変化の激しい世界にこそ、すぐには役に立たない基礎の部分や学問が必要になると思うのです。IT企業は、今流行りのフレームワークを使って今流行りの技術を実装することに夢中になるあまり学業を疎かにした学生よりも、大学でしっかりと教養と素養を身につけ、研究に打ち込んだ学生を採用すべきなんじゃないでしょうか。フレームワークなんか、会社で研修して教えてあげればいいのです。

 

 学生の本分は勉強

そういう意味で、「学生の本分は勉強」というのは深い言葉だなあと思うわけです。社会人になったらなかなか学問を真面目にやる暇がないですから、学生のうちに打ち込むべきものだということですね。それにしても、昔から語り継がれてきた言葉は枯れませんね。含蓄が違います。

 

 

ふと本棚をみると、手前にはオライリーの「Docker」、その奥に東大出版の「赤い統計の本」と小出昭一郎の「物理学」がありました。これから読みます、これから。